2024年 05月 22日
【原発賠償京都訴訟団 発】5月22日の結審一日行動の報告です! |
みなさま
5月22日に大阪高裁にお越し頂いた皆さま、ありがとうございました。「300人風船パレード」は250人を超える参加者で成功し、裁判所にコピペ判決は許さないというみんなの意気込みを伝えることができたと思います。
結審期日の様子をまとめましたのでご一読ください。
なお、判決日は12月18日(水)午前11時となりました!
原告・弁護団の意見陳述文はこちらのページでごらん頂けます。
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5月22日に原発賠償京都訴訟の控訴審が結審しました。その日、朝10時過ぎから大阪高裁の南向いにある公園に原告と支援スタッフが集合し、11時30分から開催するアピール集会の準備が始まりました。机を並べ、横断幕を張り、のぼりを立て、パレードで使う風船に空気を入れる。その合間を縫って、18日までに集まった第2次公正判決署名を第12民事部に提出に行きました。今回提出したのは団体署名46団体、個人署名3,866筆で、累計226団体、10,798筆となりました。



◆新しい替え歌を披露
これまでの支援への感謝をこめて、原告団から参加者に勝鬨もなかとクリアファイルが渡されました。11時過ぎにはすでにいつもより多い人が集まって来ており、アピール集会のスタートを飾ってプロのサキソフォン奏者であるSwing MASAさんとアマチュアの松島さんが演奏で雰囲気を盛り上げてくれました。原告団からはパレードでも歌いながら行進するという替え歌が紹介されました。メロディはザ・ブームのヒット曲「風になりたい」で、高揚感あふれるサンバのリズムが特徴です。
歌詞は、「大きな〝決断〟で あなたの手を引いて 荒れ狂う原発から まっすぐ西へ行きたい」で始まり、「住宅追われても 半数帰っても あなたに会えた幸せ 感じて勝っていきたい 勝って最高裁に行こう!」で終ります。
◆連帯のあいさつ
そのあと遠方から駆けつけてくれた人を中心に連帯の挨拶を受けました。「最高裁判決を目の前で聞いた。あの悔しさは忘れられない。闘いの場を福島に移して頑張っている」(群馬訴訟の丹治杉江さん)、「あんなのが最高裁の判決だなんて認めることはできない」(だまっちゃおれん愛知岐阜訴訟の岡本早苗さん)、「京都の皆さんの訴えを裁判官が受け止めればまともな判断が出ると思う」(かながわ訴訟の村田弘さん)、「あきらめる訳にはいかない。長い闘いが続くと思うが頑張っていこう」(生業訴訟の遠藤さん)、「司法が頭から腐っているということで6月17日に最高裁包囲行動を予定している」(支援全国ネットの吉川方章さん)、「いま日本の社会に必要なのは勇気と決断だ」(グリーン・アクションのアイリーン・スミスさん)、「避難者を先頭にした私たちの闘いで原発を止めてきた」(フリージャーナリストの守田敏也さん)などの発言がありました。

◆250人超で風船パレード
12時15分に風パレード出発。明らかにこれまでより隊列が長い。1列3人で80列以 上はあったので250人を超えていたことは間違いありません。「300人パレード」とぶち上げて来ましたが、その8割は達成したことになります。ピンクの風船を片手に持ち、音楽隊の演奏に合わせて「風になりたい」の替え歌を歌い、これまでも叫んできたコールを繰り返しながら、裁判所の周りを一周しました。後ろを振り返ると最後尾が見えないくらいで、参加者からは「パレードの列が長くてコールが聞こえにくかった」という感想も出ていました。裁判所もパレードにどれくらいの人が参加しているかを建物の中から見ているに違いなく、いつもの倍以上の隊列には驚いたことでしょう。



その人数の威力が発揮されたのは抽選券の交付の時でした。これまで「200人パレード」と言いながら実際には100人だった経験から、「300人なんて来るわけがない」と思ったのでしょう。用意された抽選券は150枚ほどだったようで、途中で配布する抽選券が無くなってしまい、職員が急遽追加の抽選券を作りに行きました。結局配布された抽選券は204枚。この出来事は、裁判所の職員に、この裁判が社会的注目されていることを強く印象づけたに違いありません。

◆原告の意見陳述
今回の結審期日では28名の原告が出廷しました。裁判官の真正面に24名が2列に並び、残る4人は弁護団の後ろの方に座りました。
法廷では5人の原告が意見陳述しました。母子避難した川崎さんは、家族全員そろっての団らんという当たり前の日常がないまま12年が過ぎたが、自分の生まれ育った国によって存在を消されることの悲しみ、悔しさとそれに向き合い続けることの苦しみを語り、この裁判で国の責任を認めて頂くことが国連からの勧告で指摘されている医療保障や住宅支援などの制度化につながる、裁判官には憲法・法律と良心に従った判決をお願いしたいと述べました。
夫と長女を残して避難した齋藤さんは、家族がバラバラになり、きょうだいや友だちと引き離してしまった自分を何度も責めたが、大人になった長女から「じいちゃんとばあちゃんを置いて行きたくなかったから残ったが、本当はママたちと一緒に避難したかった」と告げられたと明かし、国が被ばく限度量を引き上げ被害を矮小化したことが引き金となり、その影響が今も続いていると指摘。裁判官に対して、国民にこれ以上要らない被ばくをさせないで欲しい、未来の命を守るために正しい判決を望みますと語りました。
続けて共同代表の3人が意見陳述しました。
萩原さんは、精神的に不安定になり今も療養中の次女について触れ、安全だという情報だけをまき散らし、自主的避難者をおとしめてきた東電と国が子どもたちの未来を奪ったと述べ、少しでも被ばくの影響を抑え免疫力を上げるための施策を国に作ってもらいたい。そのためには国の責任が認められることが大前提だと訴えました。
堀江さんは、原発事故により自分たちの生活や人生は大きく変わってしまった。自分たちが感じた喪失感や健康被害への不安はこれからも消えることはない。東電と国はその責任を引き受けてほしいと述べ、裁判官に対しては最高裁判決をまねることなく、良心に従って公正な判決を書いて頂きたいと話しました。
福島さんは、国が権力を駆使して司法を懐柔していること―春の叙勲で、あの6・17最高裁不当判決を書き、巨大法律事務所に天下りした菅野博之元判事(第2小法廷裁判長)が旭日大綬章を受章していたのです―を告発。私たちは憲法12条の規定にあるように人権を守るためにたゆまず努力し、原発事故の責任を取ろうとしない国の在りようを変えなければならない。裁判官としてのご自身の良心とのみ対話し、原告一人ひとりの命と向き合って判断してほしいと訴えました。
◆弁護団の最終陳述
最後に田辺弁護士が、裁判所が判断するにあたって留意してほしいことを述べました。
原告はなぜ国を訴えているのか。それは、真の被害回復には金銭賠償だけでなく、住居提供等の避難継続への支援、継続的な健康管理、自主的避難者に対する差別的取り扱いの解消等が必要だから。
最高裁判決の不応性はすでに述べたが、IAEA(国際原子力機関)のセイフティガイドラインの持つ意味合いについては納得できる判断を期待する。
自主的避難者の避難継続については原賠審の中間指針追補でも2011年度中しか認められていないが、現在でも避難を継続している原告も多い。権利擁護という観点から判断してほしい。
損害については、避難者が自らの損害を言語化するのは極めて困難だということを踏まえて、避難者の労苦を掬い取ってほしい。
「いつまで避難しているの」―これこそが避難者が被っている被害の本質であり、被害が忘れ去られ、なかったことにされている。避難者がこの13年間、支援も賠償も謝罪も受けることなく、過酷な日々を過ごしてきたことを忘れないでほしい。
以上の原告側の意見陳述をもって控訴審は結審し、判決申し渡しは12月18日(水)11時と決まりました。
【報告集会】
閉廷後は、意見陳述した原告5人と弁護団が記者会見を行なうのと並行して、中之島図書館3階の多目的スペース2で報告集会が始まりました。
最初に井関弁護士から損害論ではどういう立証をしてきたかについて説明があったあと、原告の小林さんからこの間の原告団の活動報告として、やれることはすべてやろうと全国の訴訟への応援、月2回の大阪高裁前での宣伝行動、京都原告3人が出演している映画「決断 運命を変えた3・11母子避難」の上映館での舞台挨拶などに取り組んだことが報告されました。
◆勝つまで闘う
そのあと各地から応援に駆けつけてくれた方々から連帯の挨拶。原告の意見陳述に対しては「素晴らしかった。親として胸がつぶれる思いで聞いた」(だまっちゃおれん愛知岐阜の岡本さん)、「私たちの訴えたかったことを話してくださった。素晴らしい陳述だった」(関西訴訟の森松さん)などの声がありました。生業訴訟の遠藤さんは「悔しくて落胆もしたけども、負ける訳にはいかない。勝つまで闘う」と述べ、支援全国ネットの吉川さんも「状況は厳しいが闘いが続く限り展望は開ける」と語る中、かながわ訴訟の村田さんは「陳述を聞いて、13年経って怒りが熟成していると思った。この熟成した怒りはこれからきっといい香りを発するだろう」とやや文学的な表現で希望を語られました。

◆原告20名が前に
そのあと20名の原告が前に出て並び、一人ずつ発言しました。中には避難時3歳でいま16歳になった若い原告もいて、「私が暖かい気持ちで暮らせているのは支えてくださる皆さんのお蔭だと思っている。…判決に向けて自分にできること、それ以上のことを頑張ってやっていこうと思う」と述べました。
また故鈴木絹江さんの遺影を手に持って並んだ原告もいました。個々の発言を取り上げることはしませんが、「多くの原告が顔を出してくれたことを誇りに思う。一人ではやれないけど、みんなでカバーし合っていける関係になって来たのが嬉しい」という発言が印象に残りました。

◆1万枚はがき運動
集会の最後に支援する会の奥森事務局長が「裁判官が判決を書くこの時期が極めて重要」として、今日から8月まで裁判官宛ての「公正判決をかちとる1万枚はがき運動」を開始することを提起し、はがきを毎週金曜日に投函してほしいと呼びかけました。また6・17最高裁包囲行動に合わせて6月15日に大阪市で「最高裁不当判決をただす関西共同行動」を予定しているとして、参加を呼びかけました。


ハガキが必要な方は、下記のアドレスまでメールで申し込んでください。
(申し込み先)rentai@s3.dion.ne.jp (奥森)
by shien_kyoto
| 2024-05-22 23:59
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