2022年 03月 11日
3/11若者お話し会と控訴審第13回期日報告 |
京都原告団を支援する会事務局の上野です。
3月11日の午前中企画と控訴審の報告をまとめました。長文、重複、ご容赦ください。
原発事故から11回目の3月11日。原発賠償京都訴訟の控訴審第13回口頭弁論が行なわれました。京都訴訟団では、午前中に飛田晋秀写真展・避難者の声パネル展示と避難当時未成年だった原告・避難者のお話し会を、そして閉廷後には記者会見を企画しました。
◆若者お話し会
会場は大阪中之島図書館の3階にある多目的スペース。広い会場の真ん中に入り口があり、その半分には演壇と机・椅子が設営されており、もう片方の半分のスペースを使って、福島県三春町在住の写真家・飛田晋秀さんが撮り続けている写真と昨年京都市向島で開催されたメモリアル・キャンドルで笑顔つながろう会が展示した避難者の声「失ったもの・得たもの・伝えたいこと」を展示しました。



11時からのお話し会は、小学校5年生で京都に避難し、今は大学3年生の小林茉莉子さんが会場から、また事故当時京都の大学への進学が決まっており、避難した家族と一緒に京都に出てきた明智礼華さんが実家のあるいわき市からリモートで参加し、司会の梅谷さんの質問に交互に答える形で進行しました。つらかったことについて、小林さんは○放射線被ばくをしたために将来の健康の心配をしなければいけなくなったこと、○父親と離れて暮らすことになり、死ぬまで一緒に暮らすことがないかも知れないことをあげました。また、参加者・視聴者に伝えたいこととして、明智さんは原発事故が再び起きないように苦しいことは苦しいと伝えて行きたいと思うので支えてもらえたら嬉しいと語りました。


◆署名提出行動
昼食休憩のあと、それまでに参加していた原告と支援者で、大阪高裁の民事第12部書記官室に公正判決署名を提出しに行きました。団体署名(29団体)と個人署名(3579筆)を提出し、一人用の署名には裁判官に宛てたメッセージが書かれており、どういう思いで署名をしてくれたがわかるので、ぜひ読んで欲しい旨を伝えました。 そのあと、署名提出行動に参加した原告・支援者はいったん裁判所の外に出て、正門まで入廷行進を行ないました。正門前には報道陣と一緒に多くの支援者が待っていました。 今回もコロナの影響で、原告席は5席、傍聴席は39席に制限されていましたが、抽選券配布は55枚で、入廷できなかった方は模擬法廷へ行って頂きました。参加した原告は8人で、3人は傍聴席に座ってもらいました。

◆法廷内で黙とう
法廷では、最初の型通りのやり取りのあと、突然裁判長が「3時まで休廷します」と宣言し、出て行きました。そこで、弁護団とも相談し、2時46分に田辺弁護士の音頭で黙とうを捧げましたが、被告国・東電の代理人は黙とうもしませんでした。裁判官の突然の退出については、別の事件とブッキングしたのではないかという説とあえてその場に居ない選択をしたのではないかという説がありましたが、真相は不明です。
◆原告が意見陳述
再開された法廷では、原告の川崎さんの意見陳述と森田基彦弁護士による「防潮堤による結果回避」についてのプレゼンが行なわれました。 川崎さんは、昨年1月に東電が行なった弁論(北茨城市には放射性物質が降下さえなかった)に対して具体的数字で反論し、国による住宅支援打ち切りは子ども被災者支援法や「国内避難に関する指導原則」に反するものであること、いまウクライナの原発への砲撃が世界的に注目されているが、世界一の出力を持つ原発は東電の柏崎刈羽原発であり、そこでの事故の後処理に予算がかさみ、福島第一での津波対策を怠ったことを忘れてはならないことをきっぱりとした口調で陳述しました。
◆櫛の歯状に反論
森田弁護士のプレゼンは、国が2008年の推計に基づいて防潮堤を造ったとしても浸水がある南側と北側だけの「櫛の歯状」になるが、それでは実際に起こった津波を防げず事故は回避できなかったと主張していることへの再反論でした。東電に防潮堤の設計を委託された東電設計は「北側と南側だけに防潮堤を設置すると、そこでせき止められた津波が周 囲に流れることになり、…敷地東側からも敷地主要建屋に遡上する」可能性に言及しており、この報告を受けて東電内部資料にも「防潮堤のみでは、原発敷地に10mの壁が必要」と記載されている。 また東電は、東北大学の今村文彦教授が刑事裁判で「高さ20m均一の防潮堤をつくる必要はない」と答えたのを根拠にしているが、今村教授は別の期日には南側と北側以外の場所にもある程度の高さの防潮堤が必要と違う答えをしているほか、被告国の機関である原子力規制庁から多額の研究費を受領しており、その証言には信用性がない、というのがおおよその骨子です。
次回期日は6月8日(水)。原告の意見陳述があります。次々回は9月9日(金)。いずれも開廷は14時30分です。
このあと、会場を中之島図書館に移して記者会見が行なわれましたが、長くなるので別途報告することにします。
by shien_kyoto
| 2022-03-11 23:59
| イベント報告
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