2016年 11月 08日
第18回期日の報告です! |
原告のみなさま
支援する会事務局の上野です。
11月2日に行なわれた第18回期日の報告です。長文、ご容赦ください。
今回も傍聴希望者が傍聴席の数を上回り、抽選になりました。参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
法廷では、今回は原告側のプレゼンはありませんでした。事前に弁護団から、今回期日に国・東電から提出された書類の概要とそれに対する弁護団のコメントを記した資料が配布されました。
次回(12月7日)で弁論は終わり、次々回(12月14日)から証拠調べということで、原告本人尋問が始まります。ところが被告東電の代理人は、個別損害論への反論は12月14日になると述べました。これには浅見裁判長も、「12月7日には出せないんですか?一週間違うだけですよ?」と聞き返しました。
また、原告側代理人(田辺弁護士)は、「崎山証人の意見書に対して被告側から17名の専門家の連名による意見書が出されているが、誰がどの部分を分析したのか明らかでない。これでは、証言台に立った専門家に反対尋問しても、自分の専門ではないとはぐらかされる懸念がある」と批判しました。これに対して被告側代理人は、「17名の総意として作ったもので、どこを誰とは特定できない」旨、弁明しました。原告側の川中弁護団長も、「そもそも連名の意見書など見たことがない。こういうものが認められるんですか」と迫りました。再びわけのわからない弁明をする被告側に対して、傍聴席からは一斉にブ
ーイングの声が上がりました。結局、被告側は「3人の専門家証人を考えている。どの部分を担当するかは明らかにする」と言わざるを得ませんでした。
報告集会は、いつもの弁護士会館ではなく、こどもみらい館で行なわれました。最初に原告団共同代表の福島さんからお礼の挨拶があり、続いて原告の宇野さんから避難用住宅の打ち切り問題に関する福島県交渉(ひだんれん・原訴連の共同行動)の経過が報告されました。
うつくしま☆ふくしまin京都の代表でもある奥森さんからは、避難者の住宅問題についての京都市との話し合いの結果が報告されました。正式発表前なので、具体的な内容は控えるが、「避難者が路頭に迷うようなことにならないようにしたい」「できるだけ避難者の希望に沿えるよう対応していく」「避難者にできるだけ負担がかからないようにしていく」との基本的な考えが示されたことが報告されました。一方、京都府は国家公務員住宅を借り上げている点に難しさがあり、支援策が固まり切っていないとのことでした。
今回のメインゲストは、福島県三春町在住の写真家・飛田晋秀さんでした。飛田さんは、原発事故以来、汚染地域にも入り、定点観測を続けておられます。画像を映しながら、福島の現状をお話しいただきました。政府は空間線量が下がったことを理由に避難指示の解除を進め、帰還を推し進めていますが、前年よりも空間線量が高くなっている場所があり、「除染完了 大林組JV」の看板がある場所の線量が3.17マイクロSVもあります。4000億円かけた仮設焼却炉の周辺の白くなって枯れている植物などが次々に映し出されます。飛田さんは「政府はオリンピックのために、こういう所へ住民を帰還させている。福島県民はモルモット以下の扱いだ」と訴えられました。
そのあと私(上野)から、緊急カンパについて報告しました。目標額50万円を掲げてお願いしている緊急カンパは80万円を突破しました。目標額から見ると超過達成ですが、弁護団からは「期日当日に京都に到着して、そのまま尋問に臨むわけにはいかない。せめて先日には京都に来てもらって、担当弁護士との綿密な打ち合わせが必要だ。尋問が終わった日に帰ってもらうのも酷だ。できれば京都で2泊させてあげたい」という相談がありました。80万円あれば、なんとかその要望に応えることができそうですが、念のため緊急カンパを年内一杯継続したいと考えています。ご理解をお願いします。
報告集会のあと、原告団総会が行なわれました。これについては、共同代表の萩原さんから報告があると思います。
14時半から四条河原町のマルイ前で公正判決要請署名の街頭署名集めを行ないました。支援する会MLを通じて呼びかけただけだったので、何人の人が来てくれるだろうかと不安でしたが、原告6名、ゲストの飛田晋秀さんを含め26名の方が集まってくださいました。初めは私がつたない訴えをしていましたが、見かねた原告の方が次々にマイクを握り、署名への協力を呼びかけました。
外国人観光客が通行人の半分以上という中で、次々に署名するという状況ではありませんでしたが、1時間で105筆の署名が集まりました。支援する会共同代表の橋本宏一さん(国民救援会京都府本部事務局長)によると、「しょっちゅう署名集めはしているが、1時間で105筆も集まることはない」とのことで、避難ママたちがマイクを握る姿とビラ撒き・署名集めをする人の数の多さが人目をひいたのかも知れません。なにはともあれ、初めての試みにしては大成功で、みんなで成功を喜びつつ散会しました。
街頭署名集めに参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
原告本人尋問が始まる12月14日(水)の第20回期日は、10時15分から16時半までの長丁場になります。われわれにとっても1日がかりの裁判は初めてなので、後日弁護団から昼食はどうするのかとか、途中で退席してもいいのかとか、詳しい説明をし
てもらおうと考えています。
支援する会事務局の上野です。
11月2日に行なわれた第18回期日の報告です。長文、ご容赦ください。
今回も傍聴希望者が傍聴席の数を上回り、抽選になりました。参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
法廷では、今回は原告側のプレゼンはありませんでした。事前に弁護団から、今回期日に国・東電から提出された書類の概要とそれに対する弁護団のコメントを記した資料が配布されました。
次回(12月7日)で弁論は終わり、次々回(12月14日)から証拠調べということで、原告本人尋問が始まります。ところが被告東電の代理人は、個別損害論への反論は12月14日になると述べました。これには浅見裁判長も、「12月7日には出せないんですか?一週間違うだけですよ?」と聞き返しました。
また、原告側代理人(田辺弁護士)は、「崎山証人の意見書に対して被告側から17名の専門家の連名による意見書が出されているが、誰がどの部分を分析したのか明らかでない。これでは、証言台に立った専門家に反対尋問しても、自分の専門ではないとはぐらかされる懸念がある」と批判しました。これに対して被告側代理人は、「17名の総意として作ったもので、どこを誰とは特定できない」旨、弁明しました。原告側の川中弁護団長も、「そもそも連名の意見書など見たことがない。こういうものが認められるんですか」と迫りました。再びわけのわからない弁明をする被告側に対して、傍聴席からは一斉にブ
ーイングの声が上がりました。結局、被告側は「3人の専門家証人を考えている。どの部分を担当するかは明らかにする」と言わざるを得ませんでした。
報告集会は、いつもの弁護士会館ではなく、こどもみらい館で行なわれました。最初に原告団共同代表の福島さんからお礼の挨拶があり、続いて原告の宇野さんから避難用住宅の打ち切り問題に関する福島県交渉(ひだんれん・原訴連の共同行動)の経過が報告されました。
うつくしま☆ふくしまin京都の代表でもある奥森さんからは、避難者の住宅問題についての京都市との話し合いの結果が報告されました。正式発表前なので、具体的な内容は控えるが、「避難者が路頭に迷うようなことにならないようにしたい」「できるだけ避難者の希望に沿えるよう対応していく」「避難者にできるだけ負担がかからないようにしていく」との基本的な考えが示されたことが報告されました。一方、京都府は国家公務員住宅を借り上げている点に難しさがあり、支援策が固まり切っていないとのことでした。
今回のメインゲストは、福島県三春町在住の写真家・飛田晋秀さんでした。飛田さんは、原発事故以来、汚染地域にも入り、定点観測を続けておられます。画像を映しながら、福島の現状をお話しいただきました。政府は空間線量が下がったことを理由に避難指示の解除を進め、帰還を推し進めていますが、前年よりも空間線量が高くなっている場所があり、「除染完了 大林組JV」の看板がある場所の線量が3.17マイクロSVもあります。4000億円かけた仮設焼却炉の周辺の白くなって枯れている植物などが次々に映し出されます。飛田さんは「政府はオリンピックのために、こういう所へ住民を帰還させている。福島県民はモルモット以下の扱いだ」と訴えられました。
そのあと私(上野)から、緊急カンパについて報告しました。目標額50万円を掲げてお願いしている緊急カンパは80万円を突破しました。目標額から見ると超過達成ですが、弁護団からは「期日当日に京都に到着して、そのまま尋問に臨むわけにはいかない。せめて先日には京都に来てもらって、担当弁護士との綿密な打ち合わせが必要だ。尋問が終わった日に帰ってもらうのも酷だ。できれば京都で2泊させてあげたい」という相談がありました。80万円あれば、なんとかその要望に応えることができそうですが、念のため緊急カンパを年内一杯継続したいと考えています。ご理解をお願いします。
報告集会のあと、原告団総会が行なわれました。これについては、共同代表の萩原さんから報告があると思います。
外国人観光客が通行人の半分以上という中で、次々に署名するという状況ではありませんでしたが、1時間で105筆の署名が集まりました。支援する会共同代表の橋本宏一さん(国民救援会京都府本部事務局長)によると、「しょっちゅう署名集めはしているが、1時間で105筆も集まることはない」とのことで、避難ママたちがマイクを握る姿とビラ撒き・署名集めをする人の数の多さが人目をひいたのかも知れません。なにはともあれ、初めての試みにしては大成功で、みんなで成功を喜びつつ散会しました。
原告本人尋問が始まる12月14日(水)の第20回期日は、10時15分から16時半までの長丁場になります。われわれにとっても1日がかりの裁判は初めてなので、後日弁護団から昼食はどうするのかとか、途中で退席してもいいのかとか、詳しい説明をし
てもらおうと考えています。
by shien_kyoto
| 2016-11-08 01:26
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